巨剣ラムダ

ポケパラ〜ケビンオフまでに使用した構築です。結構強かったので記念に残しておきます。

最終的に今年度の振り返りみたいになってます。

構築経緯

 レギュD〜Eにかけて、トルネロス+水ウーラオスの並びが台頭した。この並びに対して甘えた選出・行動をとると、一瞬でゲームが終わって負けてしまう。そのため、まずはトルネウーラの両者を黙らせることのできる並びを模索しようと考えた。

 ペリッパーとイダイトウの並びは、タイプ的に一見トルネウーラに有利なのだが、雨で強化してしまった水流連打と必中の木枯嵐のゴリ押しで、意外と不利になってしまう。テラスタルした水流連打が冗談抜きでペリイトウに半分以上入るのははっきり言って異常だ。そのため、ずっと使い続けてきたBに振ったペリイトウは引き続き軸にしつつ、+αでトルネウーラの行動を縛れるポケモンが欲しい。もっと言うと、ペリイトウと連動して強い行動ができるポケモンならなお良い。 

 

 

 トルネウーラに一貫するタイプは電気しかない。そのため、電気タイプの全体技が使えて、かつトルネウーラより早く動けるポケモンを条件に探した。

まず、電気タイプの全体技は、[放電・エレキネット・パラボラチャージ・雷嵐]がある。これらを使えるポケモンでトルネウーラの上から行動できるのは、レジエレキ・スカーフ霊獣ボルトロス・スカーフタイカイデン・(トリル下の)ハラバリーがいる。この中で、霊獣ボルトは雷嵐の命中率が低いため安定せず不採用、タイカイデンは風力電気が魅力なのだがあまりにも耐久が低く信用できず不採用、ハラバリーはトリル下パラボラチャージができる状況を作るまでにボコボコにされて終わるので断念した。よって、残ったレジエレキを採用。倍率が低下したとはいえ、トランジスタエレキネットの火力は眼鏡を持つとウーラを一撃で仕留めるほどの威力が出る。スカーフウーラまで縛る電気アタッカーという点でも、レジエレキは速すぎて持ち物なしでスカーフウーラを抜いているため、火力アップアイテムを持たせる余地がある(霊獣ボルトはスカーフを持たないとスカーフウーラを抜けないため、持ち物で火力を上げられない)  加えて、「レジエレキのボルトチェンジペリッパーに引いてイダイトウを動かす」という連携もできる。このように、求める条件を全て満たしているため、レジエレキを使うことに決めた。

 

 

 追い風されるとエレキでも抜かれてしまうため、当然こちらもトルネロスを採用する。トルネ自身も相手のトルネウーラに木枯嵐で致命傷を与えられるし、トルネロス+レジエレキの並びは後述する様々な強いゲームプランを作れる。そもそも私のトルネロスに対する評価は高く、どれだけ上手くトルネを扱えるかでこの環境の追い風構築の勝率は決まっていると言っても過言ではない。その点、この軸は必中で木枯を撃てるだけではなく、相手がイトウやエレキというアタッカーに気を取られてトルネの対応を疎かにしがちなので、トルネを強く使うことにおいても悪くなさそうである。

 

 

 軸が決まったところで、残りは補完&エレキを出しにくい時の裏エースとなるアタッカーで埋める。エレキを出すと苦しくなる草・電気・地面・ドラゴンタイプのアタッカーに強く(トルネだけではカバーしきれないため)、これらのタイプに弱点を突け、または半減以下で受けることのできるアタッカーが候補に上がる。そこで今回は、タイプ的な条件を満たしていて、なおかつ極めて対面採用が高い玉セグレイブを採用した。

 

 

 残る補完のポケモンは、草への耐性がついて打点として欲しかった草タイプを採用しようと考えたが、相手のトリルに対する処理能力のある草タイプにしたい。今のメンバーだとトリルされると普通に苦しいからだ。採用にあたって、

①トリルを張り返す

②トリル下で暴れる

③汎用的な草タイプでトリル適性の高いものを使う

 

のいずれかの方針があるかと思うが、全て試した末に③に落ち着いた。

 まず①は、選出の幅が狭まるので難しい。ポケパラ直前まで試していたのが、私のシンボルポケモンの1匹で有名なオーロット(セグレイブとの相性を考えるとヤバソチャより良い)だが、試合中に置物になりがちなのと、去年の構築のようにチーム全体で連携できない(オーロットを活かせる選出とプレイが見出せない)ため没に。オーロットを出す時が完全にトリパと戦う時だけになってしまっていたのが、実質5体で戦っていて厳しかった。

 ②は、主にラランテスを試していた。この方針で使う条件は、相手のトリルエースに対面で負けないことだが、ラランテスはそれを満たしていたからだ。トリルを張られる前に馬鹿力を撃ってABを上げておくと、カイナガチグマあたりとの撃ち合いに滅法強くなる。加えて、急所の期待込みで強いリーフブレードサマヨールにとても有効なはたき落とす、相手の草やエスパーに撃てて回復もできる吸血など、いい技が揃っている。炎テラスにすることで、コータスと鬼火にも耐性がつく。しかし、結局このポケモンも使わず終いだった。その理由は、ポケパラ本戦がすぐそこにあって上手くプレイングをまとめられる自信がなかったことと、やはりラランテスを出せる試合が限られてしまい、選出の引き出しが少ないことが気になったためである。

 ③は、私も世間もよく知っている分かりやすく強いとされるポケモンなので、使用するハードルは高くなかった。モロバレルよりはゴリランダー(アラブルタケも試してよかったかもしれない)かなと思って試してみたら、当然無難に強かった。猫騙しでトリルターンのテンポを遅らせたり、トリルパのパターンの一つであるイエアルマのフィールドを塗り替えられる(ペリと合わせれば盤石)点が強力だ。地面技があるからヒードランが来ても止まらないのも偉いし、何よりトリパ以外のどの構築に出しても一定以上の働きをしてくれる。その文句なしの有能さから、最後のピースの草ポケモンはゴリランダーに決定した。

 

 

 

この6体で最終調整しつつ、ポケパラへ。

 

 

 

コンセプト・立ち回り

 

・イダイトウ&レジエレキorセグレイブをエースに高火力を押しつけ、高圧的な対面を維持して勝つ。

トルネロスを強く使う(木枯の試行回数を稼ぐ&なるべく外さない)

 

 

選出の幅、攻めの選択肢(および攻撃範囲)が広いことがこの構築の魅力だと考える。主な攻撃パターンをまとめてみよう。

 

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1.追い風エレキボールor追い風エレキネット→ネット木枯orペリ引き木枯

オーバーキルエレキボールor雑に削りを入れてから更に同じことをするかエレキを引いて必中木枯しでエレキだけ温存する。

2.ボルチェン→ペリ引き木枯→手助け木枯

電気弱点の相手が守ってきそうな時に、確実に通る方にボルチェンしてペリに引きながら必中木枯。相手の出方が分からない序盤において、強力な様子見(かつまあまあの攻めにもなる)の一手である。こうやって様子見する間に相手の受けテラスを誘発することもある。ペリとトルネが並んだら手助け木枯で更に押し込む。

3.ペリイトウで攻撃→エレキでスイープ

逆に初手を雨にしてイトウで殴りつつ、誘発しがちな相手の水テラスに対して後発エレキをぶつける。この場合ノーリスクで雷を撃てるので最強のエレキが爆誕。草タイプで受けられそうなところには暴風や木枯をぶち込めるため、やはり攻撃の範囲が広い。

 

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1.追い風巨剣突撃or木枯巨剣突撃

氷柱落としでも同じだが、S操作+玉セグレイブの攻撃は、相手のスタンダードパーティに対して絶大な強さを誇る。例えば、レギュEから台頭したトドロクツキ軸スタンは、(ハバタクカミ以外で)氷とドラゴンの一貫を全く切れておらず、序盤から崩しに行くことでアドバンテージを稼げる。特に、トドロクツキは相手の攻撃の要となるポケモンだが、これが試合中あまり攻撃する余裕のないトルネロスに弱いという特徴がある。凍える風や木枯のSダウンなどで足を奪われると厳しいからだ。それを活かして終始有利な状況を作って勝ちに持っていく。

2.凍える風氷柱落とし→追い風巨剣突撃

追い風トルネミラーで行うことの多い立ち回りがこれ。追い風ミラーは、トルネロスを早めに倒す&追い風ターンを意図的にずらすことで長期的に試合を有利に進めることがセオリーだ。例えば相手の初手がトルネ+ハバタクカミだとして、セグレイブに毒テラスタルを使ってムーンフォースを耐えながら、凍える風で足を奪い、集中でトルネを落とす。そして、2ターン目に後攻追い風を使うことで、遅くなったハバカミをセグで縛ることができるというわけだ。持ち物やテラスタル、数値の高さが成せる業である。

 

(oror)

 

1.ボルチェン→ペリ引きウェーブタックル

エレキのボルチェンにより相手を削りながら確実に1体持っていく動き。盤面にある択にあまり左右されず強い。エレキが睨みを効かせているため、イトウの水技を受けるための水テラスが切り辛くなっている。交換や悪戯心による天候操作の後から行動するため、天候の取り合いに勝てる動きでもある。

 

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1.手助けウェブタ→ゴリラ引き→先制技集中

トリルパに対する出し方がこれ。猫騙しによる妨害をされないイトウでトリル始動役を初手から消しに行く。この指などで吸われてトリルを張られる場合は、諦めて適当に加減してイエッサンを倒さないようにしながらゴリラに引いて猫騙しを撃ったりして時間を稼ぐ。テラスで耐えられそうな場合は、滝登りと暴風に切り替えて怯みや混乱の運要素を押しつける。中盤以降は、イトウゴリラセグの先制技でトリルエースを殴れるなら積極的にそうする。そうでなければ守るなりペリに鋼テラスを使って無理やり反撃したりして時間を稼ぐ。

 

 

主にこのような動きによって試合を進めていく。

 

 

個体紹介

 「なぜその型が強いか」を重視して説明しようと思う。また、配信に映る機会が多かったので、確ニックネームの由来についても触れる。

 

ペリッパー 

(NN.そうじん)

特性:あめふらし
性格:ずぶとい
持ち物:ゴツゴツメット
テラス:はがね
実数値:165(236)-63-156(172+)-123(60)-93(20)-88(20)
技:ぼうふう / ハイドロポンプ / てだすけ / ワイドガード

調整:

B:陽気パオジアンの氷柱落としを最大乱数切り2耐え2.7%
 意地パオジアンの地獄突きを低乱数2耐え18.7%
 陽気水ウーラの水テラ雨水流を2耐え
D:臆病252ハバタクカミのテラ妖ムンフォが低乱数1 25.0%

   特化眼鏡サーフゴーのシャドーボールが低乱数1  37.5%
 C154までのトルネロスの木枯嵐(ダブルダメ)を2耐え
S:少しSに振った60族(ニンフィアヌメルゴンなど)を余裕もって抜けそうなライン
 無振り70族(チオンジェン)と同速(もう少し上げてもよかった?)

 

 最早記事を書くごとに説明するのも面倒なことだが、これがペリッパーの最強の型である。水ウーラオスやパオジアン、ゴリランダーと撃ち合うにあたってHBにしない理由がないし、水流連打を食らうのにゴツメにしない理由はない(オボンは強そうだと思うが)

  テラスタイプは、本来抜群から等倍にかけて受けるほとんどのタイプを半減できる鋼。パオカイやカミツツミ、ガチグマやカイナなど、あらゆる相手の前で行動保証がつく

 味方の火力補助技として必須な手助け(これがあるとペリイトウは完全に猫騙しの択を拒否できる)と、強い範囲技が飛び交う中で刺さるワイドガードが強い。攻撃技は、暴風は無論のこと、ハイドロポンプが必須だ。ハイドロを入れていない弱いペリッパーをチラホラ見かけるが、本来の役割対象の水弱点相手に対して即処理しにいけないのがあまりにも弱すぎるため、ハイドロを切るのは考察不足以外の何者でもない。

 倒されそうなところor倒されるかは分からないが、ペリが確実に動けることでゲームが有利になるところでテラスを切り、攻撃していくのがポイント。暴風混乱でズルする時もある(最高)が、とにかく堅実に動かしていく意識が必要。相手をワンパンすることにこだわる必要はない。

 「NN.そうじん」の由来は、三国志演義の魏(曹操陣営)の武将、曹仁から。曹操の身内の1人で、飛び抜けた武力はないが、堅実な立ち回りで安定した成果を残す。旗揚げから曹操軍を支える最古参のこの武将が、このペリッパーを表すのに最適なので命名した。

 

イダイトウ(オス)

NN.てんい

特性:すいすい
性格:いじっぱり
持ち物:こだわりハチマキ
テラス:みず
実数値:212(132)-150(36+)-115(236)-90-96(4)-111(100)
技:アクアジェット / たきのぼり / おはかまいり / ウェーブタックル

調整:

A:最低限足りそうなところまで(感覚だがA4→A36にしたことで気になるミリ耐えは消えた)

B:
A特化プレート水ウーラオスの雨水流連打をほぼ2耐え
アイテムなしで確定2耐え
A特化パオジアンの不意打ち耐え
A200までのテツノカイナのワイルドボルトを確定耐え
A特化ゴリランダーのグラススライダーを玉でも最高乱数切り耐え
特化オーガポンのウッドホーン耐え
水テラス時特化悪ウーラオスの不意打ちを余裕の2耐え
S:最速スカーフシャリタツ抜き(準速スカーフウーラに抜かれていたことに気づいたが、特にそれで負けることもなかったし調整カツカツで修正する余裕もないので許容した)

 

 このイダイトウの強みは、上記の調整のように、相手の物理アタッカーが倒すつもりで放った抜群攻撃を耐えて想定を崩す点にある。ただ、発想の原点は「滝登りを使って怯ませながら戦いたい」にあり、HBベースで回そうと思ったのは後付け。

 イトウはバランスよく高いステータスをしていて、このように弱点を耐える余地がある。しかし、既存のイトウの型はウェーブタックルを主砲としていたので、反動で耐久調整が崩れて意味をなさないのが弱みだった。お墓参りは終盤でこそ強力だが、序盤で火力を出せず、序盤からイトウを使うにはどうしてもウェブタを押さなければならない。そして、1体倒せたはいいものの、返しのもう片方の相手の攻撃で倒されてしまい、1-1交換になりがちだ。これではフローゼルと大して変わらないので、反動を受けずに大体の攻撃は耐えるイダイトウを考案しようと8月辺りから模索していた。そこで誕生したのが、第二の水技・滝登りを使うイトウ。高速で20%の怯みを常に押しつけるため、普通の攻防の先に上振れがついてくる。この上振れは最近私がテーマにしていた勝ち方なので、これは実現できているいい型だなと思った。ほとんどの物理攻撃を耐えるためには、やはりBにガッツリ振らないといけないため、ASはやや落とし気味にしてHBベースに。このままでは火力がなくて弱いので、水技を複数採用することもあり持ち物は鉢巻にした。耐える攻撃の中で最も重要なのは、カイナのワイルドボルト。イトウが耐えてくれるからこそ、この構築はカイナが重くない。9月のDEXオフでこのHBペリイトウ(とカミユイのアグロ)を使用してbest4になり、翌日のてるチャレでもbest16、ポケパラ権を獲得したことで、その強さが実証できた。

 「NN.てんい」の由来は、三国志演義に登場する魏の武将、典韋から。夏侯惇経由で曹操に登用された古参の猛将で、曹操ボディガードを務めた。部下の反乱の際、酔って武器を奪われたため丸腰で奮闘し、数百の矢を身体に浴びながらも暴れ回り絶命。そのパワーと鬼耐久から、このイダイトウに相応しいNNだと考え命名した。

 

ゴリランダー

NN.ガオコング

特性:グラスメイカ
性格:いじっぱり
持ち物:とつげきチョッキ
テラス:ほのお
実数値:181(44)-189(212+)-111(4)-72-121(244)-106(4)
技:グラススライダー / 10まんばりき / ウッドハンマー / ねこだまし

調整:特に意図なし。何となくADベースが強いよな〜と考えていたら友達がそれっぽい配分をくれた。剣盾時代から活躍する個体。

 

 本体性能は周知のことだが、トリル展開に対する立ち回りの強さがこの構築でのポイントになる。特に重要なのは猫騙しとグラスフィールドだ。例えば、トリル始動役にエレキイトウで圧をかけてテラスを切らせた後、ガチグマが着地して根性が発動してないターンにあと投げ、次のターンはゴーストテラス出来なくなったところに猫騙しが通り、その次のターンはウッドハンマーで倒しに行けるため注意を引く。他には、イエアルマコータスに対して、雨とグラスフィールドで相手のフィールドを全て奪うことで弱体化し、猫騙しも撃てるようになる。テツノカイナにも比較的強い。炎テラスにすることで、コータスヒードランの前で動いたり、パオジアンと撃ち合ったりできる。これらの強みをそのまま実践し、何度も勝利に貢献してくれたので、神ポケモンと言わざるをえない。

 「NN.ガオコング」の由来は、百獣戦隊ガオレンジャーに登場するパワーアニマル、ガオコングから。

赤がガオコング、緑がガオゴリラ。ゴリランダーは緑色なのでガオゴリラとしていた(別の個体は今もそう)が、炎テラスにより身体が赤くなるため、ガオコングが妥当だろうと考えて命名

 

レジエレキ 

NN.メーザーほう

特性:トランジスタ
性格:ひかえめ
持ち物:こだわりメガネ
テラス:はがね
実数値:156(4)-108-79(68)-165(236+)-71(4)-245(196)
技:エレキネット / ボルトチェンジ / エレキボール / かみなり

調整:

B:A特化水ウーラオスのプレート雨水テラスアクアジェットが低乱数1発31.2%(最低限妥協できる乱数)

特化パオジアンの不意打ち耐え
S:最速スカーフウーラオス抜き(最速スカーフとマッチしすぎたので仕方なく)

 

 構築の出発点となるアタッカー。全てを破壊する勢いで攻撃するだけでなく、S操作やボルチェンによる偵察も行える。

 弱点は先制技に弱い点なので、環境に飛び交うほとんどの先制技を耐えるようにした。パオジアンや悪ウーラの不意打ちや水ウーラのフルパワーアクジェは普通に耐えるようにし、神速やグラスラは鋼テラスにより耐える。初手パオカイでは神速不意打ちの集中をかけてくるため、イトウに引いて透かしながら木枯かこご風で削る動きが強い。これにより弱点を克服した眼鏡レジエレキで、ガンガン攻めていけるのが理想だ。

 「NN.メーザーほう」の由来は、ONE PIECEの登場人物、四皇ビッグ・マムの技の1つの「メーザー砲」から。

形状がどことなくレジエレキに似てる気がするんだよなぁと前から思っていたので命名。元々超電磁砲(レールガン)っぽいキャラデザのポケモンではあるので方向性は間違ってないはず。

 

トルネロス(けしん)

NN.はたの

特性:いたずらごころ
性格:おくびょう
持ち物:きあいのタスキ
テラス:ゴースト
実数値:155(4)-121-90-177(252)-100-179(252+)
技:こごえるかぜ / おいかぜ / まもる / こがらしあらし

調整:最速CS特化

 

 多くの構築にとってゲームメイクの要となるポケモンだが、私はトルネロスの攻撃性能を重視している。そのため、ミラーにも強く確実な行動保証があり、アタッカーとして最大限力を発揮できるCS襷型が強いと考えた。パオの前でも1度動かせるし、カイナのワイボを反動ダメージを最大にしながら耐えるため、本来苦手な相手も苦手ではないという気持ちで動かせる。

 技構成で木枯の次に重要なのは守る。行動保証がつくのは襷が前提になるため、猫騙し択など怪しい場面では丁寧に守らせてから動かす。

 ゴリラ、オーガポン、バレル、ウーラなど、上位&雨に強めのポケモンたちに対して木枯が抜群で入り、雨天では必中のため、雨+トルネロスの相性は(弱点が被っていても)とても良い。なお、HBペリイトウ+CSトルネの並びは、DEXオフの時から使っていた。エレキも雷を必中で使えることもあり、本構築が最もトルネエレキを強く使えると言えるだろう。

 「NN.はたの」の由来は、淫夢ファミリーの1人、HTNから。

「風神HTN」の異名からトルネとの関連性を見出して命名

トルネの項にさしかかって「あ、これHTNの説明もしなきゃいけない流れじゃん…」と失敗したなの顔になってしまったが、既に4体説明しておいてコイツだけ省くのも不自然なので渋々記載。

淫夢厨でほんとすいませんでした……何なら一緒にHOMEから連れてきたボルトランドにもDBとTDNって名付けてます。ごめんなさい。

分からない人は分からないのが1番なのでとっととスルーしよう。

 

セグレイブ

NN.グレイグ

特性:ねつこうかん
性格:いじっぱり
持ち物:いのちのたま
テラス:どく
実数値:219(228)-214(236+)-113(4)-85-107(4)-112(36)
技:きょけんとつげき / つららおとし / こおりのつぶて / まもる

調整:HAベース(BD両方高めたいためH振り)でSは最低限抜きたい相手に合わせて調整

B:毒テラス時水ウーラオスのプレート水テラ雨水流連打(災い)を最高乱数切り耐え

S:追い風下準速スカーフウーラ抜き

 

 第二のエース。水、電気、飛行の範囲で突破できないドラゴンに強いのが良い。テラスは格闘とフェアリーを半減してカミとカイナに強く出れる毒で、序盤から積極的に使うことが多い。

 スタンパに無類の強さを発揮する追い風セグレイブだが、追い風ミラーになった時に相手の高速アタッカーと対峙すると、自身の中速が目立つ。素早さを上げたところで相手の高速アタッカーとの試合を有利に進められるわけでもなく、HA〜AS間の抜ける範囲にいる相手も微妙なところなので、Sに振るメリットはないと言える。故にHAベースに調整している。

 技構成で注目すべきなのは氷の礫。地面技を採用せず礫を採用する理由は、地面打点がなくても他で鋼を処理しやすいのもあるが、終盤の詰めで有効に働くことが多いことが第一にある。例えば、トドロクツキスタンとの戦いで初手からセグを投げるが、相手がツキを終盤に温存していた場合。事前のカイナとの戦いで消耗すると、体力がはたき落とす圏内に入ってしまう。ここでセグを守らせたり引いたりして温存しながら、トルネやペリで削っておけば、再びセグがツキと対峙した時に玉礫で縛ることができる。他には、パオジアンとの戦いで消耗した後に出てきたゴリランダーも倒したいが、体力的にグラスラで縛られてしまう時に、死に際に礫で削りを入れておけば裏のペリの暴風で倒せる圏内に入る。このように、礫が活きる場面が多いため採用している。巨剣突撃は崩し用の大技として、氷柱落としは怯ませる上振れ技(イカサマダイス持ちではないので氷柱針だと不安定)として強い。

 NN.グレイグの由来は、ドラクエXIの最後の仲間、デルカダールの将軍グレイグから。

体格がよく体力と攻撃力に優れていて、武器も大剣(巨剣)を装備できる。このようにセグレイブと似ているので命名

 

選出

 

基本

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or

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(@1)

 

 選出パターンの基準として、相手が初手に出してくる可能性の高い&出された時にマークしてないと構築が半壊する相手に合わせてトルネの相方を選んでいることが多い。例えば、サーフゴーがいる場合はレジエレキを、カエールパではハバタクカミが来る可能性が高いからセグレイブを、といった具合だ。追い風が必要なかったり、木枯の通りがそこまででもない場合は、ペリイトウからスタートして通りの良い補完を裏に置く。

 

対パオカイ

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 一刻も早くカイリューを葬らないとヤバいことになるので、命懸けで巨剣突撃を放つ。パオカイを温存されてゴリラから来られた時も大体これで有利になるので頑張るしかない。テラスはペリに使って半減しながら何とかする。死ぬほどキツい。

 

対天候パ

(@1)

 エレキのボルチェンで天候を取りながら攻めれる構えをするが、必ずしもその動きに固執せずに状況を見て最適な動きをする。よほど面倒な相手ではない限り大体有利になる。

 

対トリルパ

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or

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 雨で相手のトリル始動役を初手から狙いに行く。倒せなそうなら早めにゴリラに引くか切り捨てるかして、裏で何とかする。ゴリラで時間を潰せるのと、高耐久で守るを使えるセグで終盤捲れるのを活かして打開するしかない。また、選出の3/4が先制技持ちなため、相手のアタッカーに集中や手助けをかけて対抗するのも有効な手だろう。

 エレキボールで誰か倒せそうな場合は、エレキイトウから入ってエレキボ+水テラウェブタ。対面が苦しくなったら裏のペリとゴリラをクッションに修正する。

 

対寿司

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 エレキで初手ヘイラッシャにプレッシャーをかけることで、相手は高確率で守ってくるため、隣にボルチェンを撃ってペリ引きながら必中木枯を撃つと上手くいく。しかし、それも結局択で、初手から合体されて突っ張られたらボルチェンが透かされてエレキが出落ちしてしまう。そのため、相手が初手合体する可能性の高さによって動きを変える。

 合体する場合、例えばパオジアンのような高速アタッカーとヘイラッシャが並んだ時。ラッシャよりパオの方が脅威に感じていると相手視点では考えるし、ボルチェンでなくともエレキネット→木枯でパオが倒されてしまうので、襷を温存してスイーパーとして使うためにも1度引いて合体し、ラッシャにテラスを切って強引に耐えながら攻める方がよい。このような場合は即合体ルートを視野に入れ、こちらもエレキをボルチェンせず即ペリに引き、木枯から入る。そうすることで特に裏目なくゲームを進めることができる。

 合体しない場合、例えばキラフロルと出してきた時。毒寿司とは序盤に毒や欠伸をを撒く運用が基本になるので、即合体はしてこない傾向にある。加えて、フロルがパワージェムでトルネを、大地の力でエレキを倒せる点も、フロルを居座らせたい理由に拍車をかけている。この場合は即合体は100ないと割り切り、フロルにボルチェン木枯集中から入る。硬すぎて落とせなかったとしても、エレキに大地から入ってくることがほとんどなのでペリで透かせるし、最悪ジェムを撃たれていてもトルネは襷なので生き残る。 

 いずれにせよ、合体したら木枯と暴風を連打して追加効果の確率を押しつけていく。相手がテラスを切ったらイトウの滝登りで怯みを狙う。雷麻痺もある。あらゆる確率を総動員して上振れを狙い、楽にヘイラッシャを突破しよう。シャリタツが出てきた後もイトウやエレキの方が早いため、後続の相手をそのまま縛ることが可能だ。

 

対壁構築

or()

  猫騙しでオーロンゲを止めながら大技で突破しに行くことで壁展開を防ぐか積みエースに致命傷を与える。出オチか片壁だけ張って退場で済ませるようにロンゲから狙っていくのがポイント。その猫騙しに合わせてゴーストテラスされると萎えるのでやめていただきたい。

重いポケモン

 

・パオカイゴリラ(オーガポン)

 

 先制技で死んでいくパーティなので、当然ゲロを吐くほどキツい。神速、不意打ち、グラスラそれぞれ1回ずつなら耐えるよう工夫しているが、重ねられたり連続で撃たれると無理。個人的にこいつらがこのゲームの癌だと思っている。サイドチェンジとかじゃなくてね。

 

・ドドゲザン

 

 こいつにどうやって勝つの選手権第2位。チョッキなら爆発的な火力がないので細かい攻防の末に勝てるのだが、黒い眼鏡剣舞不意打ち型は人生終了レベルで無理。ただでさえ不意打ちが受からないだけでなく、このパーティのコンセプト上木枯を連打しなければならないので、ドドゲに当たるとSが下がって負けん気が発動して詰むため、順当に降参ボタンに手が伸びる。

 

・壁ヌメルゴン

 

 こいつにどうやって勝つの選手権堂々の1位。基本的に突破手段がない。唯一の方法が、ゴリラセグから入って猫で壁を止めながら巨剣をぶっ放すヌメルゴンが赤ゲージまで削れていくので、そこから回復の隙を与えず一気に畳み掛けることだ(それで勝ったことがある) 相手が察して守ったりフェアリーテラスしてきたら終わりで、時間の無駄なのでさっさと降参して次に行った方がいい。

 

・テツノカイナ

 

   逆に全くキツくないポケモン。なぜなら、こちらのほとんどのポケモンが、カイナに得をさせないようにできているからだ。

 どういう意味かというと、カイナの強みは高耐久+ドレインパンチによる持久性にあるが、ドレパンを撃たないと回復ソースがなく、攻撃の試行回数を稼がれやすいという弱点を抱えることになる。一方、こちらのイトウとトルネはワイボの反動をほぼ最大にして一度耐えながら木枯らしで細かいダメージを稼ぎ、ペリは即死するが反動とゴツメでカイナの体力を大きく削る。ゴリラは猫でテンポを稼ぎながらウッドハンマーで安定したいいダメージを入れるし、セグはテラスでドレパンを半減しつつ同じく安定したいいダメージを入れる。足が遅いため、滝登りや氷柱の怯み、暴風の混乱自傷といった運勝ちのチャンスも多々ある。

 このように、一見構築単位で刺さっていそうでも、実際の展開ではテツノカイナというポケモンは本構築の恐るるところではないのだ。カイナは反動で倒すポケモンなのである

 

主な戦績

 

軸の原型

+(霊獣)/

 

9月:北陸オフ 4-3で予選落ち

       DEXオフ best4

       てるオフ best16

       ランクマ 一桁タッチして最終日に蒸発

10月:ランクマ 一桁タッチして最終日に蒸発(構築全く違ったかも)

 

本構築

11月:ポケモンパラレルアリーナ 3-4で予選落ち

  ランクマ   3位まで行って最終日2日前から蒸発

12月:ケビンオフ best4

 

スペシャルサンクス

 

・ルミナス…9月の北陸〜DEX期間で共同考察してくれていた。金沢まで来て一生bo3してたのは思い出。

・てるこ…11月末から構築を渡してケビンオフまで使ってくれた。今まで中々こんなことはなかった。

・マスター…無限回bo3の対戦相手として召喚。

 

NoFaceキッズたちに支えられてここまで頑張れたし、今でもモチベは尽きない。

 

 

最後に

 最後の方ポケパラ前の期間に回してた並びもサラッと出してしまいましたが、今年のVGC の集大成としてここにまとめたかったのでお許しください。(ポケモン関係ない理由で)公式大会に進めなかった悔しさがあったので、残り半年はケジメとして全力投球してきました。構築の完成度・納得感共に及第点だと思います。トルネエレキの結論パ言える構築ではないでしょうか。

 これまでより勝てる日が増えていてポケモンの実力も上がってきていると同時に、オフで会う人にも相手から認知してくれていたり挨拶しにきてくれたりと、ありがたいことにブランド的な面でも大きくなってきたなとやり甲斐を感じています。同じく頑張っていたテラスクエアが大きいのかな?

 VGC2024は意外とすぐそこまで来ています。今年のかけがえのない経験を糧に、来年は公式大会で大事を成すプレイヤーになってみせます。再来年の自分が後方腕組みできるような誇れる結果をこの手に。

 

 

 

おわり