Gen8 ダイマなし全国の雨パーティ

NoFaceです。今回は、ダイマなし環境での雨パーティの組み方の考察をテーマにしていきます。

 

サムネ用

 

○雨パーティの立ち位置

 

一言で言えば 「相当厳しい」

 

7世代とは比べものになりません。

今作では、レジエレキ/ウーラオス/ゴリランダーの三馬鹿が猛威を奮っています。彼らは雨の弱点を突いたり受け切れない火力でゴリ押してくるなどして、雨パに多大な被害を与えてきます。

このトリオの厄介なポイントは、個人的には2つあると考えます。

1.先制攻撃が可能なこと

→受け切れない先制技&雨下でも大抵のポケモンの上を取れるレジエレキ

→相手より先に高火力を叩き込んで勝つ雨パの強みの上を行かれている

2.プレイ難度が低い

→ただ使用率が高いだけではなく、アホでも使える性能をしているため、多少雑に扱っても勝ちやすい(三馬鹿エアプの感想)

→使用者も多いため、相手にする時間&ストレスが大きい

→勝ち切るには精神的に効率が悪い

 

これらの理由から、1日の1/2試合分は不利なゲームを強いられていると言っても過言ではありません。

 

更に、三馬鹿を対策すべく補完のポケモンで構築(選出)を固めようとすると、三馬鹿と一緒に構築に組み込まれることが多いランドロス/ガオガエンに一周回って弱くなったり、アーゴヨン

(火力がおかしい)の一貫が物凄いことになったりして頭を抱えることになります。

加えて、水ウーラオスを受け切ることが難しいです。

その他諸々きついポケモンは存在しており、雨を通すことが本当に難しい環境と言えるでしょう。

 

ここまで厳しい環境なのにも関わらず雨パを使うには、「愛」が必要不可欠です。

 

○構築の組み方

 

ここまでネガティブなことしか言ってきていませんが、全て現実なので、雨パで勝つ意志があるなら、これに向き合う必要があります。

ここからは、構築軸となる雨要員の選び方や、ある程度負けない構築にするために必要なことを、私なりにまとめていきたいと思います。

 

①雨降らしの選び方

 

ニョロトノペリッパーか、適切に選べているかを考える項目です。

まずは二者を比較してみます。

 

特徴:補助手段が豊富/テクニカルなプレイングができる

共通点:凍える風

相違点:手助け/滅びの歌/アンコール/催眠術/高い耐久

 

様々な技によるトリッキーな動きができるだけでなく、手助けで雨エースの火力を上げるという大きな強みを持っています。

このポケモンの真髄は「滅びの歌」にあります。横のキングドラなどの火力を「手助け」で補助して数的有利を取り、残しておいた苦手な相手に滅びを当てて殴らずして倒すのが理想的です。

盤面を整えて(長期的に)切り返すのが上手い人・サイクル戦が得意な人

に向いているポケモンと言えるでしょう。

 

特徴:攻撃補完が取れている/S操作/短期戦向き

共通点:凍える風

相違点:暴風/追い風/ワイドガード/蜻蛉返り/任意の電気技で即死(不一致雷パンチなどは威嚇で耐える)

 

飛行タイプにより草への打点があるため、雨エースとの攻撃補完が取れています。中速草タイプに対する水技+暴風の集中砲火は、交代の択も含めて対処できる強い動きとなります。(例:PJCS2017決勝)

雨パ対策に使われるS操作の筆頭に「追い風」が挙げられますが、ペリッパーも追い風を覚えるので、相手のS操作への解答となる点も魅力です。先手を取られると瓦解するアグロな構築では、追い風を返せるペリッパーの採用に軍配が上がることが多いです。

アグロ構築・攻めの選択が上手い人

に向いていると言えます。

ペリッパーの達人は巧みにサイクルを回せます

 

この両者の特徴を押さえて、自分のやりたいことに合わせて雨降らしを選び、構築の方向性を決める必要があります。

 

②すいすいの選び方

 

構築の方向性に合わせて決めるべきですが、ここでは各すいすいエースの雨降らしとの相性関係の例をいくつか紹介します。

 

1.ニョロトノ×キングドラ

ニョロトノの真髄である「滅び詰め」を行う上で、数値の高いキングドラは最も数的有利を取りやすいです。

・手助け+玉水技

・眼鏡グドラ×スカーフトノの両波乗り

などが強い動きになるでしょうか。両方金縛りやアンコールを覚えるので、苦手な相手にこれらの技を決めに行く戦い方なども開拓の余地がありそうです。

 

2.ペリッパー×ガマゲロゲ

ペリの4倍弱点電気にゲロゲが強く、ゲロゲの4倍弱点草にペリが強めなため、最も攻めの補完が取れた並びです。トノ×ゲロゲの場合、草タイプに無抵抗になってしまうので、ゲロゲを使う時はペリと組むのが望ましいと思います。

 

3.ペリッパー×ルンパッパ

相手の追い風構築に対する追い風返しを行う際、ルンパの猫騙しでテンポを稼げる点が魅力的です。猫騙しを無効化するカプテテフの攻撃は、襷やチョッキによって耐えることができます(眼鏡ショック以外)

 

これらは代表的な並びですが、雨降らしとすいすいの動きが噛み合っているかはよく考える必要があります。

 

③グラススライダー対策

ゴリランダーに一生殴られてるだけで負けるので、グラスラをカットしないとゲームになりません。条件に当てはまるのは以下の3匹です。

 

GFグラスラそのものを無効化できます。対水打点の草タイプ、対草打点のトリプルアクセルなど、対ゴリラ入りで欲しい全ての要素を満たしています。推奨度A

♀ならこの指による守り、♂ならトリル封印でトリル対策を兼ねられます。ある程度優秀ですが、横に後出ししたターンにグラスラが雨エースにヒットするので、アマージョには及ばないでしょう。♀推奨度B  ♂推奨度C+

攻撃力の高さは素晴らしいですが、この手の役割のポケモンは後投げしなければなりません。どうしても耐久に振れない(振っても強くない)テテフは、後投げせず対面から殴るというテテフ自身の強みと噛み合っていないため、採用するのは厳しいと思います。推奨度E

 

アマージョを採用するのが無難ですが、構築次第で変えていくのもいいと思います。

 

アーゴヨンの処理ルート

このポケモンの対策を怠るとパーティが崩壊します。最低でも2つは処理ルートがないと構築次第では対応できないので、よく考えなければなりません。(とは言いつつ私自身もガバりがちです) 持ち物が玉だったら、基本的に一撃で倒されると思ってください。

<対策例>

竜星群で倒すとCが下がって起点になったり、外したりします。かといって竜の波動にするとアゴ以外の相手に火力不足になります。また、序盤で対峙した時は、テッカグヤなどの鋼に即交代されて竜星吐く羽目になることがほとんどです。

 

威嚇でパワーダウンしない特殊型を推奨します。カグヤに引かれても裏目が少ないですが、アゴ側がゴリラと一緒に出てきた時に動きの自由度が下がるのがネックです。

 

グドラ×バレルなどで並べることで、かなり相性関係を覆せます。守る胞子スタートの択まで相手に強要できることから、最も実用性が高そうです。

 

 エスパータイプのアタッカー

構築に入って来にくいタイプですが、相手視点で圧になるので、スカーフラティオスやテテフなどは、攻めの汎用駒としても価値が高まってくるのではないでしょうか。アゴスタンに組み込まれるウーラオスも、ランドロス意識で なのか体感「悪<水」で、弱点が突かれにくい印象です。対アゴで考えるならメタグロスが最強格でしょうか。

 

⑤対飛行打点

カイリュートゲキッス、Gファイヤーなど、高耐久飛行タイプは常に雨パを悩ませ続けてきました。ここではオススメの対策枠を紹介します。

 

どの型でもそこそこ立ち向かえて強いです。霊獣だと飛行と組んだ三馬鹿全てに有利よりになるので、ある程度耐久を確保した火力アップアイテム持ちがオススメです。サンダーでもいいですが、レジエレキに弱くなるのが難点です。

基本対面から負けません。ただし、メテオビーム型でないと火力が足りず、メテビも使いにくい技なので、物理耐久を上げてパワージェム2発で倒すことを目指す型がオススメです。

バコウの実で耐え、無理やりアクセルを当てに行けます。本来の相性関係を無視してアマージョに任せるのは得策ではないと思うかもしれません。しかし、一度アマージョで削ってしまうと、その瞬間に雨エースの水技圏内に入るので、対飛行枠に1匹割かずに、基本選出(雨+アマージョ)の範疇で相手取れます。その意味で、アマージョに対飛行の役割を持たせることは理にかなっていると言えます。

頭を使いたくない人は採用しましょう。ただし、ゴリランダーの的は増えます。(S操作できる点は素直に評価ポイント)

 

⑥格闘打点

必ずしも格闘タイプではなく、「打点」です。仮想敵は草・鋼タイプ。飛行タイプ同様、倒せずとも一度叩き込めば、雨エースの圏内に入ります。特にナットレイなんかは、上から攻撃を当てまくれるのと、向こうからの瞬間火力が低いため、実は「ナットレイ対策」など言わずともゴリ押しで対処できることが多いのです。

例)ガマゲロゲの気合玉、カマスジョーのインファイトボルトロスの気合玉、メタグロスアームハンマーアマージョの飛び膝蹴り

 

コータスへの引き先

コータスは、天候を書き換えるだけでなく、環境にいる炎タイプの中で最も圧力があります。

相手の雨対策ポケモンを意識した選出をすると、本来雨で簡単に倒せるはずのコータスが、一周回って一貫してしまう現象が、雨パの戦いでは起こりやすいです。

例えば、ゴリランダー対策のアマージョ、カプレヒレ対策のナットレイアーゴヨン対策のメタグロス、トリル対策のモロバレル、三馬鹿に強いマッシブーンなど。

みんなコータスの噴火や熱風で死にかけます。このような構築相性の逆転現象も危惧した上で、相手にコータスがいた場合は、炎技を半減以下で受けれる引き先を必ず選出しなければなりません。

 

 

これら①〜⑦のうち、5つは満たしていれば、最低限勝てるしっかりまとまった構築と呼べるでしょう。多分、、

 

○まとめ

 

以上の点に気をつけて構築を組めばいいと思います。

例えば、私はゴリ押したり毎ターン相手の動きを考えるよりも「自分のペースに持ち込んで相手の勝ち筋を潰しながらハメ勝ちする」戦い方が得意です。(それを言うならみんなそうかもしれませんが)

"どんな状況からでも自分のペースを作る"ことが大事だと考えており、そのためにはサイクルを回せることを重視しています。

→雨降らしはニョロトノと相性がいい

「滅びで詰めて勝つ」ことは自分のペースを作ることに繋がるので、ニョロトノの性質とプレイヤーの性質、目指すべき構築の方向性が一致しています。

次に、ニョロトノと最も相性が良いのはキングドラなので、汎用性を考えてもキングドラをすいすいエースに採用します。

 

キングドラで2体倒して速やかに滅びで詰める」

という基本選出のコンセプトを確認したら、注意事項の③〜⑦の条件を満たす&対応力の高いポケモンで補完して、トノグドラと連動させてどのような強い立ち回りができるかを、練習を通してひたすら探り、ブラッシュアップしていきます。

 

○おわりに

いつもこんなふうに取り組めているわけではなく、本当に頑張らなければいけない時以外はいい加減になることもありますが、私が今までそこそこの結果を出してきた構築は、上記の工程をしっかりやったものばかりです。新世代により早く順応するためにも、参考にしていただければ幸いです。

 

このルールで好成績残せる証明が月末のオフ会くらいしかないので頑張ります。